2013年6月26日

フィンランドの出身、3人編成のトリビュート・バンド“The Samurai Of Prog”がリリースした新旧プログレッシヴ・ロックの名曲カヴァー・アルバム2作品!

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◎The Samurai Of Progは、フィンランドのファンジン編集者マルコ・ベルナルド(Marco Bernard/ベース)が中心となった3人編成のトリビュート・バンドで、メンバーは他にキンモ・ポースティ(ドラムス)、スティーヴ・ウンルー(ヴォーカル・ガター)。デビュー作は2011年に発表された『Undercover』(右上写真)。このアルバムはプログレッシヴ・ロック・バンドの楽曲のカヴァーとオリジナル曲を収録したもので、ジェネシスの『眩惑のブロードウェイ』収録「ラミア」、イエスの『イエス・アルバム』収録「スターシップ・トゥルーパー」、ピンク・フロイドの『アニマルズ』収録「ドッグ」といった70年代のプログレのカヴァーに加え、マリリオン「アサシン」、フラワー・キングス「ワールド・オブ・アドベンチャーズ」などの比較的新しいグループの楽曲も取り上げている。さらに、フラワー・キングスのギタリスト、ロイネ・ストルトやベーシストのヨナス・レインゴールドも参加し、アルバムに花を添えている。カヴァー作品をリリースするリスクは大きく、たいていの場合はオリジナルとの比較において評価は低い。しかし、彼らのように丁寧に仕上げれば、一つの作品として聴くことは可能だ。アルバムには5曲のボーナス・トラックがついていてマルコがかつて在籍していたバンドの音を知ることができる。

この『Undercover』が評判になったため、2013年にはThe Samurai Of Progのセカンド・アルバム『Secret Of Disguise』(※下段動画)がリリースされた。今回は2枚組で15曲入り。コンセプトはデビュー作と同じく。新旧のプログレッシヴ・ロックのカヴァーに加えオリジナル作品が収録されている。その中でも注目すべきは、70年代プログレッシヴ・ロックの終わりを告げるように、たった1枚のアルバムを残してシーンから消えたイングランドの「スリー・ピース・スーツ」をカヴァーしていることだ。この曲はプログレッシヴ・ロック・ファンの間ではよく知られる名曲で、同じくアルバム1枚で消えていったケストレルの『ケストレル』とともに、彼らが残したアルバム『ガーデン・シェッド』に魅了されたファンは多い。さらに、ここではイングランドのオリジナル・キーボードのロバート・ウェッブ本人が参加しメロトロンやシンセサイザーを弾くという反則技も披露してくれている。正直言って仕上りはオリジナル・ヴァージョンに及ぶことも越えることもないが、他のカヴァー曲と同様、選曲も含め丁寧な演奏からはThe Samurai Of Progのメンバーがいかにプログレッシヴ・ロックを愛しているかがうかがえて微笑ましい。彼らのオリジナル曲も前作に比べると巧みさが出ているので、次回作がオリジナル曲で占められていても不思議ではない。[岩本晃市郎/SD165]

CD:『Secrets Of Disguise』Musea / FGBG 4924(2013.5.14)
Disc 1: 1.Three Piece Suite (ENGLAND) / 2.Sweet Iphigenia / 3.Descenso An El Maelstrom (CRACK) / 4.Before The Dance / 5.Dancing with the Moonlit Knight (GENESIS) / 6.Aspirations (GENTLE GIANT) / 7.Traveler (PFM) / 8.Sameassa Vedessa (MATTI JARVINEN) / 9.One More Red Nightmare (KING CRIMSON) / 10.To Take Him Away (SANDROSE) / 11.Time And A Word (YES)
Disc 2: 1.Singring and the Glass Guitar (UTOPIA) 2.Darkness (VDGG) / 3.Jacob’s Ladder (RUSH)
bonus track: 4. The Case of Charles Dexter Ward (alternative mix)

http://www.seacrestoy.com/samurai_of_prog.3.html#SAMURAI%20OF%20PROG

Official: http://www.thesamuraiofprog.com/