2013年12月22日

グラスゴーのシンガー・ソングライター、ガレス・ディクソンの通算6作目となるアルバムは、自身のルーツと真摯に向き合った、ニック・ドレイクのカヴァー・ソング集!

ニックド・ドレイク(ガレス・ディクソン)『レイス』
◎これはガレス・ディクソン(Gareth Dickson)というシンガー・ソングライターの、通算6作目となるアルバムだ。彼は英国北部のグラスゴー出身で、ヴァシュティ・バニヤン(Vashti Bunyan)のバンドで活躍するアコースティック・ギターの名手でもある。楽曲や歌唱は夭折した天才ニック・ドレイク(Nick Drake)に強く影響されているが、サウンドからアンビエント風の要素も感じられるあたりが、いかにも現代のミュージシャンである。

そんなディクソンが“ニックド・ドレイク(Nicked Drake)”という変名を使い、自らのルーツに立ち返って発表したのが本作。これはドレイクのカヴァー・アルバムなのである。全11曲が収録されているが、その大半はドレイクの遺作となった作品『ピンク・ムーン(Pink Moon)』(1972年)から。今回のカヴァーを聴いた第一印象はといえば、とにかくギターが上手い。オープン・チューニングを駆使した流麗なプレイで、これはたしかに名人級である。呟くような歌い方はドレイクそのままで、全体的に幻想性が増している。ドレイクの曲のポップな面をもうちょっと強調してもよかったかとも思うが、尊敬する者への真摯な愛情に満ちた好盤だ。[立川芳雄/SD170]

Nicked Drake – From the Morning

Official: http://www.garethdickson.co.uk/
http://www.inpartmaint.com/#/post-6853