2014年1月25日

“スティーヴン・ウイルソン(Steven Wilson)”初のソロ・ツアーからの映像作品『ゲット・オール・ユー・ディザーヴ』がリリースされた!

◎スティーヴン・ウィルソン(Steven Wilson)がポーキュパイン・ツリー(Porcupine Tree)から離れ、敢行した初ソロ・ツアーの模様を完全に収録したメモラブルな作品が届けられた。ブルーレイをメインに、DVD、CD2枚というパッケージの豪華さもすごいが、日本盤は一部輸入資材を使用したアセンブル・パッケージになっていて、特典として『ゲット・オール・ユー・ディザーヴ(Get All You Deserve)』と『グレース・フォー・ドロウニング(Grace For Drowning)』の紙ジャケットがついている。ファンならばやはりここは国内盤で入手しておきたいパッケージではある。

ショウが収録されたのはメキシコ・シティで、いかに同国でプログレが支持されているのかも再認識させられるけど、会場も古式ゆかしいシアターという感じでなんとも雰囲気いい。舞台両袖には巨大な彫像も設置され、ショウの合間にそれらに照明が当たる場面などはメキシコというよりヨーロッパ然としている。これまでのウィルソン作品でもコラボしてきた映像作家のラッセ・ホイル(Lasse Hoile)がディレクションしたステージは言い難いほど印象的で、とくに前半はステージ前面を薄いヴェールで覆い、観客はその“薄幕”越しにステージを鑑賞するというスタイル。このヴェールがこれまで経験したことのない視覚的効果を上げているのは一目瞭然で、なかなか言葉では表現しにくいのだけど、メンバーのシルエットが大写しになったり、様々なイメージが投影されたりで、従来のステージでは考えられないほどのイマジネーションを誘発してくれるし、ウィルソンがサウンドで描いたヴィジョンをさらに強化している。

ウィルソンを支えるのは『レイヴンは歌わない』の録音に参加していたマルコ・ミネマン(Marco Minnemann/ドラムス)、ニック・ベッグス(Nick Beggs/ベース、スティック)、アダム・ホルツマン(Adam Holzman/キーボード)、テオ・トラヴィス(Theo Travis/サックス、フルート)らで強力そのもの。とくに後半ではヴェールも取り払われよりダイナミックなパフォーマンスの様子が確認できる。ウィルソンのギターはキメのフレーズを弾く程度であとはキーボードに向かい歌い、あるいは指揮者のようにメンバーに指示を送り、常にステージを動き続ける。彼の書くナンバーは陰影の対比が印象的なものが多いが、各メンバーはそうした繊細な気配めいたものまでしっかりと表現しているのはさすがである。[廣川 裕/SD172]

Steven Wilson – Get All You Deserve (Blu-ray/DVD Trailer)

Official: http://stevenwilsonhq.com/ http://www.kscopemusic.com/stevenwilson/ http://lassehoile.blogspot.co.uk/