2014年2月28日

マイク+ザ・メカニクス(Mike+The Mechanics)の『リヴィング・イヤーズ:25周年記念エディション』がリリースされた!

◎1980年代後半はプログレ不遇の時代といえた。キング・クリムゾンは再び沈黙し、ジョン・ウェットンのエイジアも終焉。EL&Pは&パウエルに姿を変えたがすぐに崩壊した。『鬱』で復活したピンク・フロイドにカリスマ、ロジャー・ウォーターズはいなかった。

一方、見事にポップ化に成功したジェネシス(Genesis)は世界No.1のバンドに君臨。1986年『インヴィジブル・タッチ』は全英1位、全米3位、MTVでは連日、PVが流されていた。そして2年後、マイク・ラザフォード(Mike Rutherford)が見事なポップ・アルバムを創り出した。マイク+ザ・メカニクス(Mike+The Mechanics)の2枚目『リヴィング・イヤーズ(Living Years)』(※右上写真)(全英2位、全米13位)だ。心を通わせられなかった亡き父と、息子への想いを綴ったタイトル曲は89年にシングルで発売され、情緒あふれるPVとも相まって全米1位、全英2位、1990年のグラミー賞〈ソング・オブ・ザ・イヤー〉にもノミネートされた。メカニクスの特徴はポール・キャラック(Paul Carrack)、ポール・ヤング(Paul Young)のツイン・ヴォーカルだったが、同曲はキャラック。日本でもTBS系ドラマ『ホテル』の主題歌として島田歌穂(タイトル「FRIENDS」で日本語詞は秋元康)がカヴァーした。

今回発売される25周年記念エディションの注目はディスク2。タイトル曲の2014年ヴァージョンは現メカニクスのR&Bシンガー、アンドリュー・ローチフォード(Andrew Roachford)がヴォーカルだ。1989年“リヴィング・イヤーズUKツアー”の未発表音源は、ファーストから「サイレント・ランニング」など5曲、セカンドから「ノバディーズ・パーフェクト」など5曲が。

同時に発売される『ザ・シングルズ1985-2014(The Singles 1984-2014)』(※下段写真)は、ディスク1の冒頭に収録された3曲、「サイレント・ランニング」(全米6位)、「オール・アイ・ニード・イズ・ア・ミラクル」(全米5位)、「リヴィング・イヤーズ」でノックアウト。計18曲で締めは新曲の「ホエン・マイ・フィート・ドント・タッチ・ザ・グラウンド」だ。

ディスク2はキャラックとヤングがフィーチャーされた未発表曲「ワン・バイ・ワン」がオープニング。シングルB面などレア・トラック17曲が満載され、ビートルズの「レボリューション」(1989年の映画「ルード・アウェイクニング」のサントラ)にはニヤリ。ローチフォードと、もう1人のシンガー、ティム・ハウアー(Tim Howar)を擁した現マイク+ザ・メカニクスは2010年から精力的に活動し、2011年には新アルバム『ザ・ロード(The Road)』を発表。今年も2月から3月16日のハマースミスまで、“リヴィング・イヤーズ・25THアニヴァーサリー・ツアー”を展開中だ。ラザフォードは2012年ロンドン五輪閉会式でピンク・フロイドのニック・メイソンとともに健在ぶりを世界にアピールしていたが、進撃は続きそうだ。[等々力 侑/SD173]

CD:『The Singles 1984-2014』
ユニバーサル / TYCP-80034~5[2SHM-CD]/ 2014.2.19

Official Site:
http://mikeandthemechanics.com/