2014年4月11日

ジャパニーズ・プログ・ロックの金字塔、“ムーンダンサー”と“タキオン”の作品が紙ジャケ、ボートラ付でリイシューされた!

TOP_MoonDancer

◎3月29日、新旧の日本を代表するプログレッシヴ・ロック・グループが一堂に会して行なわれた“ジャパニーズ・プログレッシヴ・ロック・フェス2014”で圧巻のパフォーマンスを見せてくれたムーンダンサー。それとリンクするように、ムーンダンサーが1979年に発表したセルフ・タイトル(※右上写真)のデビュー・アルバムと、ムーンダンサーが発展するかたちで結成されたタキオンが1981年にリリースした、やはりセルフ・タイトル(下段写真)のデビュー・アルバムが2014年4月4日に再発された。『ムーンダンサー』は、1997年に一度CD化されたものの、権利関係の問題でその後長い間再発されることはなかった。一方の『タキオン』も、さまざまな理由からこれまで再発されることがなかったアルバムで今回が初CD化となる。どちらも厚見玲衣立ち会いの下で最新リマスタリングが施され、オリジナル盤を再現した紙ジャケでの復刻だ。

各アルバム解説
●ムーンダンサー『Moon Dancer
 ムーンダンサーのデビュー作にして唯一のアルバム。1978年を通してリハーサルとレコーディングが行なわれ、1979年3月にリリースされている。少女漫画から飛び出してきたような甘いルックスとヨーロピアン・テイスト溢れるイメージが女性ファンのハートを射抜いたが、それまでのアイドル・グループにはない本格的でプログレッシヴなサウンドは広く理解されるまでには至らず、本作とシングル「アラベスク」のみを残し、ムーンダンサーは1年半足らずで解散してしまった。もともと、大手芸能事務所が大金をかけて本格的にデビューさせたグループであったために、デビュー当時から数多くのテレビ番組に出演し、当時のアイドルと同じ土俵で活動をしていた。その点からすると、ムーンダンサーはそれまでのプログレッシヴ・ロック・グループとは一線を画した存在だったと言える。破格の資金で贅沢に録音されたアルバムと芸能事務所が本気で作り上げたビッグ・プロジェクトは大成功こそ叶わなかったが、日本のロック・シーンに大きな足跡を残したことには違いない。再発盤には唯一のシングルのAB面「アラベスク」と「鏡の中の少女」(共にシングル・エディット)が追加収録されている。

●タキオン『Tachyon
 唯一のアルバムを残して解散したムーンダンサーのキーボーディスト、厚見玲衣(当時は、厚見麗)とギターの沢村拓が、グレッグ・リー(B)、ガイ・シフマン(Ds)を迎えて結成した日米混合バンド、タキオンのデビュー・アルバム。ムーンダンサーのシンフォニックなサウンドと比較するとかなりクロスオーヴァー/フュージョンを意識した作り。中近東風なものから沖縄音階までを取り入れたスケールの大きいコスモポリタンかつ無国籍なサウンドは、世界市場を狙っていたとも考えられる。しかし、テクノ/ニューウェイヴへと急速に移行するシーンは非常にも彼らの活動の場を奪っていき、ムーンダンサー同様にタキオンもアルバムとシングルを1枚ずつリリースしただけで終わってしまった。厚見はその後、VOW WOWに加入し、世界的に知られるキーボーディストとなっていくが、ムーンダンサーとタキオンで試みた数多くの実験が彼のキーボード・ワークに生かされていることは明白だ。権利関係の複雑さからこれまで一度もCDで復刻されてこなかった作品が「ただいま」と「中近東幻想」のシングル・ヴァージョンのボーナス・トラック付きでムーンダンサーのアルバムとともにいよいよ復刻される。
[岩本晃市郎]

CD: タキオン『Tachyon』ブリッジ / BRIDGE 225 / 2014.4.4

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