2014年4月16日

キャメル(Camel)の長らく入手困難になっていたDVD諸作がリイシューされた!

◎長い間、体調の不調で活動を休止していたアンディ・ラティマー(Andy Latimer)=キャメル(Camel)だが、このたびようやく回復し、彼らを代表する名作『スノー・グース(The Snow Goose)』の再レコーディング『The Snow Goose: Re-recorded Edition』で感動的にシーンに戻ってきてくれた。これを記念してということか、キャメルの代表的な映像作品が待望の再発になった。どれも近時、入手困難な状態だっただけにうれしい限りである。

『ム―ンダンセス(Moondances)』(※右上写真)は、1976年、オリジナル・メンバーでのハマースミス・オデオン公演と、77年、ラティマー、P・バーデンス(Peter Bardens)、A・ワード(Andy Ward)、M・コリンズ(Mel Collins)、R・シンクレア(Richard Sinclair)という布陣でのライヴをカップリングしたもの。「スノー・グース」、「ムーン・マッドネス」、「レインダンス」など、当時の代表曲を惜しげもなく披露している。個人的興味でいえばコリンズ、シンクレア在籍時の演奏はもっとまとめて観たいと思ってしまう。

『トータル・プレッシャー(Total Pressure:Live In Concert 1984)』(※下段写真)は最初の解散直前のライヴ作『プレッシャー・ポインツ(Pressure Points)』の元となった1984年5月のライヴで、ヴィデオ版『プレッシャー・ポインツ』に収録されていたドラマ部分の映像をカットし、初公開となる5曲分の映像を追加したもの。よりトータル感が増し、これは好再発といえる。

『カミング・オブ・エイジ(Coming Of Age)』(※下段写真)は1997年3月のアメリカ・ツアーでのライヴをまとめたもので、前半を往年のベスト、後半を当時の新作『ハーバー・オヴ・ティアーズ』のライヴ版として構成している。同アルバムのナンバーをまとめて堪能できるこの作品もファンなら感涙だろう。

『ジ・オープニング・フェアウェル(The Opening Farewell – Live In Concert)』(※下段写真)はラティマーの健康状態悪化に伴い、2度目の解散を決めた2003年ツアーの初日、サンディエゴ公演を収めたもので、選曲ひとつをとってもラティマーの万感の思いが反映されているように思えてくる。最初期の「レディー・ファンタジー」から、最初の活動休止前の最後のアルバム『ステーショナリー・トラベラー(Stationary Traveller)』のタイトル曲、『リモート・ロマンス(I Can See Your House From Here)』からの「アイス」、当時出たばかりの『ア・ノッド・アンド・ア・ウインク(A Nod And A Wink)』からの「フォー・トゥデイ」まで、さながら総決算という趣さえある。おそらく、ラティマーはこの時、再び活動を再開できる時期がくるとは考えていなかっただろう。一時は重体なんていう情報が流れてくるくらいの状態を抱えていながらのステージだったわけで、そこに自らの歩みを止めておきたいと考えたのも当然のことと思える。ラティマーのギターにどこかすすり泣くような響きを感じたとしてもある意味あたりまえなのだ。観ていると、涙を禁じ得ない映像だし、だからこそ、このたびの復活を心から祝したいと思うのである。
 再びまみえん日の遠からんことを。[廣川 裕/SD174]

DVD:『Total Pressure』DVM 090/『Coming Of Age』DVM 091/『The Opening Farewell』DVM 092 *いずれもベル・アンティーク/マーキーより同時発売!

Official Website:
http://www.camelproductions.com/
https://www.facebook.com/camel.latimer