2014年7月25日

元アングラガルドのマティアス・オルソンがイエスタ・ベルリング・サーガの鍵盤奏者と結成した“ネクロモンキー”の2作品!

◎1993年にスウェーデンから突如として現れ、多くのプログレ・ファンに衝撃を与えたアングラガルド(Anglagard/正確な発音はエングラゴード)。その後のプログレ・リバイバルに果たした役割は大きかった。そのブレインでありドラマーだった天才マティアス・オルソン(Mattias Olsson)が同じく先鋭的なプログレ・サウンドを展開する注目の新鋭バンド、イエスタ・ベルリングス・サーガ(Gosta Berlings Saga)のキーボード奏者ダヴィド・ルンドバリ(David Lundberg)と結成したデュオ・バンドがこのネクロモンキー(Necromonkey)。あまり情報は伝わってこなかったが、今回ようやく2013年のデビュー作『ネクロプレックス(Necroplex)』(※右上写真)と2014年のセカンド・アルバム『ア・グリンプス・オヴ・ポッシブル・エンディングス(A Glimpse Of Possible Endings)』(※下段写真)が国内ディストビュートされることとなった。

さまざまな分野で多彩な活動を繰り広げているマティアスだけに、この新たなプロジェクトでもその才能を遺憾なく発揮している。アングラガルドを踏襲したダークなプログレ・サウンドやオーソドックスなプログレであるわけがなく、ポスト・ロックの流れを汲んだ未来派プログレともいうべき先鋭的なサウンドを展開している。どちらかと言えばイエスタ・ベルリングス・サーガの描く幻想的でメランコリックな幾何学的サウンドに近い。デビュー・アルバムとセカンド・アルバムは同傾向のサウンドであるが、セカンドでは試行的な感覚もあったデビュー作の方向性をさらに押し進め先鋭性を突き詰めまとまりのあるものとなっている。

様々な音色による特殊なテープを用いたメロトロン、ハモンド・オルガン、モーグ、タウラス、ローズ、VCS3、ピアノなどのヴィンテージ・キーボード、チェロやオーボエといった管弦楽器のアナログ楽器に現代のエレクトロニクスや打ち込みを融合し独特の浮遊感に溢れたイマジナリーなサウンドスケープを展開している。幻想的でメランコリックな響きはやはり北欧プログレの出自を伺わせる。アングラガルドを彷彿させるダークで荘厳な響きやシガー・ロス、K-Scope に通じるポスト・ロック〜音響系のサウンドを盛り込みながら、マティアスの追求する究極のトランス・サウンドスケープ・ミュージックを作り上げている。楽器オタクのマティアスらしくオプティガン、オーケストロン、テノリオン、ポケットピアノなど独特の雰囲気を醸し出す珍しい楽器を使用して、独特のアトモスフェアを作り出しているのも興味深い。

このようなサウンドは彼にしか作り得ないものであり、21世紀というか今後の未来へ向けた新たな発信でもあるのかもしれない。彼の発散する才気はどこまで拡散していくのだろう。今後も彼の活動からは目が離せない。マティアスにとってアングラガルドはもう過去のものなのかもしれない。[祖父尼 淳/SD177]

CD:『A Glimpse Of Possible Endings』ベル・アンティーク/マーキー / MAR-142246
※2014年6月25日同時発売

NECROMONKEY – KNOCK KNOCK HORNETS NEST – MUSIC VIDEO

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