2014年10月6日

マリアンヌ・フェイスフルのキャリア50周年を飾るにふさわしい魔力を秘めた最新作『ロンドンによろしく』!

◎マリアンヌ・フェイスフル(Marianne Faithfull)の新作は、彼女のキャリア50周年を記念して制作された3年半ぶりのアルバム。シンプルなスタイルの前作とは打って変わって、アニヴァーサリー作として豪華なゲストを迎えて制作された作品に仕上げられている。

アルバム冒頭のスティーヴ・アール(Steve Earle)をはじめ、ロジャー・ウォーターズ(Roger Waters)、ニック・ケイヴ(Nick Cave)、エド・ハーコート(Ed Harcourt)、トム・マクレー(Tom McRae)、アンナ・カルヴィ(Anna Calvi)、パトリック・レオナルド(Patrick Leonard)らが楽曲を提供。レナード・コーエン(Leonard Cohen)、エヴァリー・ブラザーズ(The Everly Brothers)、ホーギー・カーマイケル(Hoagy Carmichael)といったシブいチョイスのカヴァーを加えた11トラックを収録。さらにゲスト・ヴォーカリストとしてイーノ(Brian Eno)が迎えられているほか、ポーティスヘッド(Portishead)のエイドリアン・アドリー(Adrian Utley)やPJハーヴィのドラマーであるロブ・エリス(Rob Ellis)、ニック・ケイヴと活動するウォーレン・エリス(Warren Ellis)らも参加している。ミックスはU2などを手がけたフラッド(Flood)が担当している。

1964年に「涙あふれて(As Tears Go By)」でガールポップ・シンガーとしてデビュー、アイドルとして人気を得た後には、ジャン・リュック・ゴダールに見初められて女優デビュー。順調な芸能生活を送っていたものの、ミック・ジャガー、キース・リチャーズとの交際でドラック(それもヘヴィなもの)に耽溺。60年代後半にはドラッグ絡みのスキャンダルでアイドル生命を絶たれてからは、ドラッグとアルコールによる地獄巡りの期間が続く。70年代後半にカムバックしたときには、シワだらけの容貌にガラガラ声という別人になっていた。その後も様々なトラブルを乗り越えシンガーとしての深み、凄みを増していくとともに美しくなっていった。

このアルバムを聴いて感じるのは、やはり歌声の説得力。シンガーは、歌がうまいこと以上に聴き手に何かを伝えることが大切なのだということを改めて感じさせてくれる魔力が秘められたアルバムだ。本作のリリースに限らず。1年間に及ぶワールド・ツアーや写真集の発売など、50周年のイベントは盛りだくさんだという。60代後半を迎え、まだまだ意気軒昂なのは立派です。この世代の人はどエラい目にあってきたはずなのに立派ですね。つくづくそう思います。[鈴木 祐/SD180]

Marianne Faithfull – Sparrows Will Sing – performed by Marianne Faithfull, written by Roger Waters – from Marianne Faithfull’s new album Give My Love To London.

Official Website:
http://www.mariannefaithfull.org.uk/
Official facebook:
https://www.facebook.com/mariannefaithfullofficial?rf=112451242099185