2014年11月12日

厚見玲衣が率いる、“ムーンダンサー/タキオン”の未発表音源集『トリロジー:クロニクル1977~81』!

◎2013年に突如として長い眠りから目覚めて復活ステージを敢行し、その模様を収録した2枚組ライヴCD『ムーンダンサー&タキオン・ライヴ! 2013Live At Rock Joint GB 2013.5.18』をリリース、さらには権利関係の複雑さゆえに再発が難航していたオリジナル・アルバム『ムーンダンサー』『タキオン』を通販限定ながらも復刻し、14年3月のジャパニーズ・プログレッシヴ・フェスティヴァルで圧巻のステージを見せてくれた厚見玲衣が率いるムーンダンサー/タキオン。活動再開と過去作品の復刻だけでも充分にエキサイティングなのに、今回は伝説の最終章とでもいうべき未発表音源集『トリロジー:クロニクル1977~81(デモ&アンリリースド・ライヴ)』がリリースされる。しかもCD3枚+DVD1枚というヴォリュームでデモ音源だけでなくライヴ音源までも収録という、究極仕様での登場だ。

CD1はアルバム『ムーンダンサー』制作前にあたる1978年秋頃の未発表楽曲集で構成されており、アルバム収録ナンバーの英語歌詞ヴァージョンを聴くことができる。スタジオ・リハーサルをミキシング・ボード直結でレコーディングしたと推測される録音状態は良好で、静寂部でアナログ・テープ特有のヒス・ノイズが目立ったり、過入力のせいで音が割れたりする部分もあるが、決して聴きづらいという感じるものではなく、貴重度を考慮すれば“よくぞ、ここまで良い状態で残っていてくれた”と感謝したいぐらいに素晴らしいものだ。CD2はデビュー後の未発表曲集で、バンドが試行していた新曲やアルバム・リリース後のステージを収録したライヴ音源を楽しめる。CD3はタキオンの未発表曲と81年2月に東邦生命ホールで行なったコンサートのライヴ音源を収録。プロデュースを務めたミッキー・カーティスの挨拶を含むライヴ音源は、タキオンの目を見張るようなテクニックと躍動感に満ちたステージングを堪能させてくれる。本稿執筆時にDVDは間に合わなかったが、きっと驚愕の映像が収められるだろう(夜のヒットスタジオ出演時の映像を期待!)。

数年前に某音楽雑誌で「最初はムーンダンサーのレパートリーは英語詞で歌われていて、それを収録したデモ音源やステージ音源が残っている。いつかリリースしたい(大意)」と厚見自身が語っていたが、オリジナル・アルバムの復刻すらできない状態で、そのようなマニア音源のリリースは不可能だろうと思っていた。それでも、あきらめずに待ち続けた甲斐があったということだ。オリジナル作を聴き続けてきたファンはもちろんのこと、復活ステージに接してムーンダンサー/タキオンを深く知りたいと望んだ後追い世代にとっても、本作は最高のプレゼントとなるだろう。[鬼形 智/SD181]

Official Website:
http://atumic-rooster.org/
http://bridge-inc.net/atsumi/