2014年11月30日

“イエス”が今年2014年英ブリストルで行なった『サード・アルバム』と『究極』の完全再現ライヴ映像作品!

◎追加公演も出た待望のイエス(Yes)来日公演が盛況の内に幕を閉じ、興奮覚めやらぬ方も多いいのでは。話題の中心はいうまでもなく今回用意されたプログラムの内容。『こわれもの(Fragile)』『危機(Close To the Edge)』というイエス全盛期の2アルバムを完全再現するというのだから、ファンにはたまらない。この完全再現スタイルというのは最近キャリアのあるヴェテラン・バンドのひとつのトレンドになっているのだが、イエスが他と一線を画しているのは、その対象が今回の2作だけにとどまらず、他のアルバムも対象としていることである。今回映像化された本作もファンの間ではかなり早い段階から話題になっていた。2014年春から継続しているツアーから、イングランドのブリストルで行なわれた『サード・アルバム(The Yes Album)』と『究極(Going for the One)』の完全再現ライヴの模様を収録したもので、CDとセットになった仕様とCD単体も同時リリースされた。この2作をカップリングした理由についてはメンバーに訊くしかないが、組み合わせとしてはなかなかおもしろいとはいえるだろう。しかも演奏するのは現行のイエス・ラインナップなのである。

ステージ構成としては『究極』、『サード・アルバム』の順で、それぞれのアルバム収録曲がオリジナルの順番通りにプレイされていく。ジョン・デイヴィソン(Jon Davison)にジョン・アンダーソン(Jon Anderson)の姿を重ねてもいまとなってはむなしいだけだが、年齢的にも他のメンバーよりふたまわりも若いだけあって、アンダーソンの影を意識しながら、自然に自分の色も表出させているのは素直に好感がもてる。もっとも気になっていたトニー・ケイ(Tony Kaye)、リック・ウェイクマン(Rick Wakeman)が担っていたキーボード・パートもジェフ・ダウンズ(Geoff Downes)はデジタル機材を活用しているものの、さほどオリジナルと見劣りしない厚みをもたらしている。もっともウェイクマンと比べるとパフォーマンス自体の魅力には欠けてしまうわけだが、そこを彼に求めるのも筋が違うだろう。各曲のアレンジはおおむねオリジナルを踏襲しているのは完全再現を謳っている以上当然だけど、改めて感心したのはスティーヴ・ハウ(Steve Howe)のアコギ。「ザ・クラップ(The Clap)」や「アイヴ・シーン・オール・グッド・ピープル( I’ve Seen All Good People)」での演奏はやはりユニークとしかいいようなく、彼の個性がイエス・サウンドにおいて果たしている役割の大きさを再認識させられる。[廣川 裕/SD182]

Yes – Starship Trooper (Official / Snippet)

Official Website:
http://www.yesworld.com/
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