2015年2月28日

ジャーマン・ニューウェイヴの至宝、“リエゾン・ダンジュルーズ(Liaisons Dangereuses)”の唯一アルバムが再発!

◎懐かしい、というか今でも個人的には有効度は変わることのなく存在し続ける1枚だ。元祖シンセ・エレクトロと言われるそうだが、そんな呼称もない時代、このスカスカの音空間が何よりも雄弁だった時代の空気感は今も変わることなく鋭利に響く。元マニアD(Mania D.)~マラリア(Malaria!)のベアテ・バルテル(Beate Bartel)とDAFの初期メンバーだった故クリス・ハース(Chrislo Haas)を中心としたユニットにクリシュナ・ゴワノー(Krishna Goineau)が加わりトリオで作られたもので、名プロデューサー/エンジニア、コニー・プランク(Conny Plank)の貢献も非常に大きい。

アナログのモノフォニック・シンセらしい骨太な音で打ち鳴らされるベース音を基盤に展開していく構造は、シンプルなだけにエネルギーがダイレクトに伝わってくる。コニーのスタジオで録られ、また人脈やサウンド的にもデュッセルドルフ(La Düsseldorf)の色は濃いのだが、音が内包する世界は、80年代前半の、世界でもっとも危険な匂いを振りまきながら音を産み出していたベルリンの空気を強く感じさせる。だからこそこのアルバム1枚で解体したのも当然だろう。これはアナログ盤で聴くのをおすすめしたいが。[大鷹俊一/SD185]