2015年7月27日

オザンナ(Osanna)が70年代に制作した彼らの名作『パレポリ』40周年を迎え、続編ともいうべき新作『パレポリターナ』を完成させた!

◎イタリア南部に潜む土着的な情念を終始表現し続けてきたナポリ最大のプログレ・バンド、オザンナ(Osanna)が制作した70年代イタリアン・ロック最大の名作『パレポリ(Palepoli)』(1972年/※下段写真)が40周年を迎える。その記念として現代の解釈にのっとって制作した続編ともいうべき新作『パレポリターナ(Palepolitana)』とオリジナルの『パレポリ』を現在のバンドでリメイク/リ・レコーディングした新ヴァージョン作の2枚組でリリースされた。

スタジオ作品としては2009年の『Prog Family』以来6年ぶりで、完全新作となると1978年の『スッダンス(Suddance)』(※下段写真)以来となる。メンバーはリノ・ヴァイレッティ(Danilo Rustici/Vo、G)、ジェナーロ・バルバ(Gennaro Barba/Ds)、パコ・カポビアンコ(Pako Capobianco/G)、ネッロ・ダンナ(Nello D’Anna/B)、ササ・プリオーレ(Sasa’ Priore/Key)、アーヴィン・ヴァイレッティ(Irvin Vairetti/Vo、Key)の6人は不動で、デヴィッド・ジャクソン(David Jackson/Fl、Sax)やナポリの歌姫ソフィア・バッチーニ(Sophya Baccin)ら多数のゲストが参加してのものだ。『パレポリターナ』は土着感が強いヘヴィなサウンドかと思いきや、リノの歌心溢れるソフィスティケイトされた大人のロックにオザンナらしさがちりばめられているというもの。

フルートやサックス、ストリングスを交え、洗練された優雅な美しさを現在のナポリと重ねあわせているかのようだ。ヘヴィなプログレを想像して聞くと肩透かしを食うだろうが、逆にクラシカルで優雅な音のつづれ織りに感動するはずだ。これが現在のバンドの解釈であり、姿である。それを理解して聞いた時にはっとさせられるような美しさに出会うことだろう。オリジナルのリメイク作品はやはり現代的にアップデイトされたもので、土着的な荒々しさとヘヴィさは薄れた感がある。しかし野獣的な猥雑さや迷宮的な混沌感はそのまま存在しており、時折挟まれるメロトロンの響きにはっとさせられる。オリジナル『パレポリ』、リメイク『パレポリ』、そして『パレポリターナ』、この3作を通して聞くことで過去と現在と未来が邂逅したかのような幸福感に包まれる。新たなオザンナ伝説が生まれた。[祖父尼 淳/SD190]

LP:『Palepoli』Fonit / LPX 19(1972年)/『Suddance』CBS / CBS 82449(1978年)

Official Website:
http://www.osanna.it/
https://www.facebook.com/osannaband