2013年3月30日

矢野顕子、忌野清志郎を歌う

矢野顕子、忌野清志郎を歌う
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矢野顕子『矢野顕子、忌野清志郎を歌う』

◎「ヒトの曲、矢野が歌えば矢野の曲」と言ったのは糸井重里らしいが、たしかに矢野顕子は多くのカヴァー曲を取り上げているし、独自のコードを付けたりメロディを変えるなど、まるでジャズ・ミュージシャンがスタンダードを自分の解釈で演奏するような形で歌いこなしている。しかしながら、本作で扱うのは矢野に勝るとも劣らない個性を発揮していた忌野清志郎。生前に深い交流があったとはいえ、忌野のヴォーカルがあってこその楽曲を矢野はいかに料理するのか? という疑問は、エレクトロニクス音響に導かれて矢野のピアノが不思議なコードを鳴らしたときに解消した。ピアノの弾き語りをベーシックとして一部にエレクトロニカ風の味付けを加えた彼女の解釈は、忌野がピアノ一本でセルフ・カヴァーを行なったら、こんなスタイルになっただろうというものに近かったからだ。キヨシロー印ともいえるギラついて猥雑な歌唱法ではなく矢野の澄み切った声で歌われることによって、実は忌野清志郎はロック的なマチズモとは正反対のナイーヴでセンシティヴな世界観を歌っていたんだ、と気づかされた。 [鬼形 智/SD161]

※以下のサイトにて、本作についてのご本人のコメント(動画)がご覧になれます。
http://www.yamahamusic.co.jp/artist/detail.php?product_id=666&artist_id=61

Akiko Yano Official Website:http://www.akikoyano.com/