2016年3月8日

ザ・フー(The Who)が2015年6月にロンドンのハイド・パークで行なったコンサートの模様を収めた映像作品!

ザ・フー『ライヴ・イン・ハイド・パーク』
◎すでに劇場公開されたのでご覧になったという方もいらっしゃるだろう。ザ・フー(The Who)が2015年6月にロンドンのハイド・パークで行なったコンサートの模様を収めたフィルム『The Who Live In Hyde Park』の映像作品。紹介が遅れたが改めて見どころなどをまとめてみよう。

ところで“ハイド・パーク公演”というと先に頭に浮かぶのはザ・ローリング・ストーンズが2013年7月に44年ぶりに同所で行なったメモリアルなコンサートを収めた『“スウィート・サマー・サン”ストーンズ・ライヴ・イン・ハイド・パーク2013』。この公演はストーンズ50年の活動の集大成という意味合いもあり、ミック・テイラーが出演するなど、記念的なカラーも濃かった。映像の中で印象に残っているのはキース・リチャーズが、“長いことかかったけど、ようやく戻ってきたという感じかな”と述懐するシーン。ご存じのようにストーンズは1969年7月にブライアン・ジョーンズ追悼公演として同所公演を実施したが、このフリー・コンサート自体はブライアンの件抜きに先に計画されていたものだった。

翻ってザ・フーの場合どうだろう。15年6月にロジャー・ダルトリー(Roger Daltrey)が“長いお別れの始まり”と語った〈The Who Hits 50! Tour〉がスタート。ハイド・パークでの公演はそのファイナルとして実施されたものだ。ストーンズと同様、ザ・フーにとってもこのコンサートが特別なものであったことがわかるだろう。セットリストはまさに“オールタイム・ベスト”といえるもので、初期のヒットにまじえて、アルバム『トミー(Tommy)』『四重人格(Quadrophenia)』といった代表作からのナンバーが惜しげもなく披露されていく。個人的にもっとも印象に残ったのは、ほとんどの楽曲をオーディエンスが熟知していて時ならぬ大合唱が会場のあちこちで自然発生するさま。どれだけザ・フーという存在が人々の生活に密着しているのかが雄弁に伝わってくる場面で、改めて彼らの存在感の大きさを実感することができるのである。

ぼくがザ・フーを最後に観たのは横浜国際競技場(日産スタジアム)での公演だが、その時に受けたメンバーの印象とほとんど変わらないことに驚かされる。ロジャーもピート・タウンゼント(Pete Townshend)もすでに70を超えるというのにその元気なことったらどうだ。そしてその姿は同公演にメールでリクエストを寄せたポール・ウェラーやジョニー・マー、そして今回もサポートで参加したザック・スターキー(Zak Starkey)らに鮮烈な感覚として引き継がれていくのに違いない。そうして英国の国民的バンドは最後の疾走を敢行しているのだ。願わくはなんとかこの日本でも最後の雄姿を見せてほしいものである。トーク部分の日本語字幕つき、ボーナス映像も4曲収められている。[廣川 裕/SD197]

BThe Who: Live in Hyde Park – Concert Film Trailer

The Who – Baba O’Riley (Live In Hyde Park)

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